日本語には倒置法と呼ばれる表現方法がありますが、英語にも倒置の表現が使われていることをご存じでしょうか。英語の倒置は日本語とは異なる用法で使われます。使用シーンや正しい使い方を覚えると、より英語の表現の幅が広げられるでしょう。この記事では、日本語と英語の倒置の違いとともに、使用シーン別の英語の倒置表現を紹介します。英語の倒置法について知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
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日本語には「雨が降っているよ」→「降っているよ、雨が」のように主語と述語を入れ替える倒置法があります。英語にも倒置の表現がありますが、日本語と使われ方やパターンが異なるため注意が必要です。英語の倒置について解説します。
英語では倒置を、「主語」「動詞」「目的語」などの順番を入れ替えて行います。英語で倒置をする理由は、ひとつの単語にフォーカスし、強調するためです。強調する理由には、以下のふたつがあります。
文章の順番を変える、または強調したい言葉を文頭に置くことで、聞き手の興味をひいて話をスムーズに聞いてもらうことができます。さらに、英語は結論から述べる傾向にあります。大切な情報や結論を先に述べるために、倒置が用いられています。
英語の倒置は文章構造が複雑になり、難しいとイメージする人も多いですよね。実は英語の倒置は使えるパターンがある程度決まっています。パターン別に英語の倒置の使い方や意味を、例文とともに解説します。
NeverやNotなどの否定語が、強調のために文頭に置かれると主語と動詞の倒置が起こります。
(She didn’t say a single word.)
(I have never heard such a story.)
文頭に来る否定語
so, nor, neitherを使って「○○もまた△△」「○○もそうである(ない)」と表現したいときにはso, nor, neitherの次の主語と述語が倒置になります。
以下の3つの条件いずれかに当てはまると、仮定表現からifが省略されて主語と動詞の倒置が起こります。
(If I were a bird, I would fly in the sky.)
(If he had known her name, he would have called out to her.)
( If you should see him, please say hello to him.)
場所を指す副詞や副詞句を強調のために文頭に置くと、後ろの主語と動詞に倒置が起きます。
(My brother is coming.)
(A famous company is near my house.)
so … that~構文「~するほど…である」では、強調のためにSo+形容詞(副詞)が文頭に置かれることがあります。この場合、soに続く文節(主文説)の主語と動詞が倒置されます。
(She was so sad that she couldn’t eat for three days.)
(He was so fond of his grandchildren that he would buy them whatever they wanted.)
接続詞のasが、「~だけど」または「~だけれども」の意味となる場合、倒置が起こり形容詞+as+S Vの構文となります。
She doesn’t complain at all, even though she is busy with work.
(He is as poor as he looks rich.)He is poor but he looks rich.
強調したい主語や長い主語を後ろに置いて、CVSの形となる倒置もあります。強調したい言葉は英語では文頭に持ってきて倒置とするパターンが多いですが、文脈によっては強調したい言葉を最後に持ってきた方が聞き取りやすいパターンもあります。
(The man who has a rewarding job enjoys life.)
なお、文章の最後に強調する言葉を持ってくる倒置はSVCの文型のみです。SVOの文型では倒置すると文章の意味が変わってしまうため、倒置は起こりません。
Mai bought an apple.→ ✕ An apple bought Mai.
英語の倒置の意味やパターン別の倒置の方法を解説しました。英語では、重要な言葉を強調したいときに倒置表現が使われます。英語の倒置は表現が複雑で難しそうなイメージがありますが、パターンにあてはめていけば使いこなせます。英語の倒置を上手に取り入れて、英会話の表現の幅を広げてみましょう。
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