メールやSNSが当たり前になった今だからこそ、手書きの英語の手紙には特別な価値があります。海外の友人へのお礼状、留学先の先生への挨拶状、取引先へのフォーマルなレターなど、英語で手紙を書く機会は意外と多いものです。
この記事では、英語の手紙の基本構成から、書き出し・結び(締め)に使えるフレーズ、封筒の宛名の書き方、そしてそのまま使えるシーン別の例文テンプレートまで、英語の手紙を書くために必要な情報を1つにまとめました。

英語の手紙にも、日本語の「拝啓」「敬具」のような基本フォーマットがあります。カジュアルな手紙からフォーマルな手紙まで共通する、5つの構成要素を押さえておきましょう。
1.日付(Date)
2.宛名・呼びかけ(Salutation)
3.本文(Body)
4.結び(締め)の言葉(Closing)
5.署名(Signature)
それぞれ順番に解説します。
英語の手紙では、まず用紙の右上に日付を書きます。書き方には「月・日・西暦」の順で書くアメリカ式と、「日・月・西暦」の順で書くイギリス式があり、どちらを使っても問題ありません。日と西暦、または月と西暦の間にはカンマ(,)を入れます。
なお、クリスマスカードや新年の挨拶状など、季節の挨拶を目的とした手紙には日付を入れないのが一般的です。
日付の下に改行し、左寄せで相手への呼びかけを書きます。書き方には大きく2つのパターンがあります。
フォーマルな場合:Dear 〇〇,
親しい間柄ならファーストネームのみ、目上の人には敬称をつけます。名前の後のカンマを忘れないようにしましょう。
女性への敬称は、かつては未婚をMiss、既婚をMrsと使い分けていましたが、現在は結婚の有無を区別しないMs.が一般的です。普段からMissやMrsで呼び合っている関係であれば、手紙でも同じ呼び方を使って問題ありません。
カジュアルな場合:Hello 〇〇, / Hi 〇〇, / 名前のみ
友人や恋人など、ファーストネームで呼び合える間柄で使う書き方です。敬称は付けません。
宛名から1行あけて本文を書き始めます。本文は「①書き出しの挨拶→②伝えたい内容→③締めくくりの一言」という流れで構成すると読みやすくなります。書き出しと結びに使えるフレーズは、この後の章で詳しく紹介します。
本文を書き終えたら改行し、右寄せで結び(締め)の言葉を添えます。関係性に応じたフレーズの選び方は後述します。
手紙の最後に、右寄せで自分の署名を書きます。パソコンで作成した手紙でも、印字した名前の上に手書きでサインを添えるのがマナーです。手書きのサインはアルファベットはもちろん、ひらがなや漢字でも構いません。

英語の手紙でよく混同されるのが、Dear・To・Fromの使い分けです。ここで整理しておきましょう。
Q.「Dear」と「To」はどう違う?
A.Dearは「〜へ」にあたる、手紙・メール共通の丁寧な呼びかけ表現です。一方Toは、カードやメッセージの一言目に軽く添える「〇〇へ」という意味合いで使われることが多く、Dearよりもカジュアルな響きがあります。誕生日カードやギフトに添えるメッセージでは「To My Best Friend」のようにToを使い、改まった手紙ではDearを使うと覚えておくと迷いません。
Q.「From」は手紙のどこに書く?
A.Fromは「差出人」を示す言葉で、メッセージカードなどで署名の代わりに「From 〇〇」と書くことがあります。正式な手紙では、本文の最後に結びの言葉と自分の名前(署名)を書くのが基本で、Fromという単語自体を明記する必要はありません。ただしカジュアルなカードでは「Love, / From Emily」のように使われます。
Q.手紙の最後は「より」でいい?
A.日本語の「〇〇より」に相当する表現は、結びの言葉(Love, / Best regards, など)と署名の組み合わせで表現します。「From」を単独で使うよりも、関係性に合った結びのフレーズを添える方が自然な英文になります。
手紙の本文だけでなく、封筒の宛名書きも英語の手紙では重要なポイントです。国際郵便で送る場合、以下の順番で左詰めに1行ずつ書きます。
1.相手の名前(敬称付き)
2.番地・建物名・通り名
3.市区町村名・州名・郵便番号
4.国名
5.AIR MAIL(航空便である旨)
記入例
Mr. John Smith
123 Main Street, Apt. 4B
New York, NY 10001
U.S.A.
AIR MAIL
差出人の住所は封筒の裏面、または表面左上に同じ形式で記載します。国名は必ず大文字で書き、投函する国から見て分かりやすいように明記するのがポイントです。
番地やマンション名など、住所の英語表記でつまずきやすいポイントは住所の英語表記の書き方で詳しく解説しています。
書き出しのフレーズは、手紙の目的によって使い分けます。よく使われる4つの場面別に紹介します。
初対面の相手に手紙を送る場合は、「はじめまして」の英語表現もあわせてチェックしておくと安心です。
感謝を伝えるときは「Thank you for ~」、より丁寧に伝えたいときは「I appreciate your ~」を使います。相手からの手紙への返信であれば、まず受け取ったことへのお礼から書き始めましょう。

結び(締め)の言葉は、相手との関係性でカジュアルとフォーマルを使い分けます。
相手を励ましたいときは「頑張れ」を伝える英語フレーズ、体調を気遣いたいときは「体調不良」を伝える英語表現もあわせて参考にしてください。
「敬意をこめて」に相当する定番表現です。
上記よりもややカジュアルで、ビジネスメールにも幅広く使える「よろしくお願いします」に近い表現です。
フォーマルな手紙では、定番の結びの言葉の前に以下のような一文を添えるとより丁寧な印象になります。
構成とフレーズを組み合わせた、実際の手紙の形をイメージできる例文を3パターン紹介します。名前や内容を入れ替えるだけで、そのまま使えます。
June 10, 2026
Hi Emma,
How have you been? It’s been a while since we last talked,
and I’ve been thinking about you a lot lately.
I just wanted to let you know that I really enjoyed our
trip together last month. Let’s plan another one soon!
Take care.
Love,
Yuki
友人への手紙では、褒め言葉の英語フレーズを一言添えると、より温かみのある内容になります。
June 10, 2026
Dear Professor Wilson,
I hope this letter finds you well. I am writing to express
my sincere gratitude for your guidance during my studies.
Your advice has helped me a great deal, and I would like to
thank you once again for your support.
I look forward to keeping in touch.
Yours sincerely,
Ken Tanaka
June 10, 2026
Dear Mr. Anderson,
I am writing to follow up on our meeting last week regarding
the new project proposal.
We would appreciate it if you could review the attached
documents at your earliest convenience.
If you have any questions, please feel free to contact us.
Best regards,
Aya Suzuki
Sales Department, ABC Company
「メールでも手紙と同じフレーズを使っていいの?」という疑問を持つ方も多いはずです。結論から言うと、基本の考え方は手紙と共通していますが、メールならではの注意点もあります。
メールは手紙よりもスピード感が求められるため、あいさつを簡潔にまとめるのが一般的です。
手紙の書き出しで紹介した「How have you been?」なども、親しい相手へのカジュアルなメールではそのまま使えます。
メールの結びは、手紙と同様にRegards系(Best regards,など)がビジネスシーンの定番です。手紙よりも一段階カジュアルな以下の表現も、社内メールや親しい取引先へのメールでよく使われます。
**手紙とメールの一番の違いは「省略のしやすさ」**です。手紙では正式な結びの言葉(Sincerely,など)をフルで書くのが基本ですが、メールでは関係性やスピード感に応じて「Thanks,」のような一言で済ませることも珍しくありません。相手との関係性・媒体のフォーマル度に応じて、本記事で紹介したフレーズから適切なものを選んで使い分けましょう。
Q.英語の手紙の便箋に決まりはありますか?
A.特に決まりはありませんが、フォーマルな手紙では無地または罫線のみのシンプルな便箋が好まれます。カジュアルな手紙では季節感のあるデザインの便箋を選んでも問題ありません。
Q.手紙とメールでフレーズを使い分ける必要はありますか
A.基本のフレーズは共通して使えますが、メールではより簡潔な表現が好まれる傾向があります。詳しくは本記事の「英語メールの書き出し・結び」の章を参考にしてください。
Q.「敬具」にあたる英語表現は何ですか?
A.フォーマルな手紙であれば「Sincerely,」「Yours sincerely,」が「敬具」に近いニュアンスです。関係性に応じた結びの言葉は「手紙の結び(締め)に使えるフレーズ集」で一覧にしています。
英語の手紙の基本構成、書き出しと結び(締め)のフレーズ、封筒の宛名の書き方、そしてシーン別の例文テンプレートを紹介しました。
英語の手紙が書けるようになれば、昔お世話になった方への近況報告や、留学先の先生へのお礼状、海外の取引先とのビジネスレターなど、さまざまな場面で活用できます。ぜひ本記事のフレーズやテンプレートを参考に、英語で気持ちを伝えてみてください。
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