英語には、First name(ファーストネーム)やLast name(ラストネーム)などの名前にまつわるさまざまな単語があるため「どれが名字でどれが名前?」と迷ってしまう人も多いですよね。
この記事では、First nameやLast nameをはじめ、名前に関する英単語について解説します。英語の名前の表記について知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
1.ファーストネームとは
・ファーストネーム=名前
・ファーストネーム以外に「名前」を表す英単語
2.ラストネームとは
・ラストネーム=名字
・ラストトネーム以外に「名字」を表す英単語
・旧姓はメイデンネーム(女性のみ)
3.ミドルネームとは
・ファーストネームとラストネームの間にある名前
・ミドルネームを付ける意味
・セカンドネーム」との違い
4.イングリッシュネームとは
・海外でのみ使用する英語の名前
・イングリッシュネームの付け方
5.まとめ
クリックできる目次
まず、First name(ファーストネーム)の意味などについて解説します。
First name(ファーストネーム)とは、日本語の「名前」を指します。
たとえば、鈴木一郎さんなら「一郎」がFirst nameです。
英語では、氏名を”Ichiro Suzuki”のように表記します。名前が先に来るため、名前=First nameと覚えておくと良いでしょう。
なお、書類などのFirst nameの欄に記入する場合”Ichiro“のように先頭の文字を大文字にするのがルールです。
名前に当たる英単語は、First name以外にも以下のものがあります。
パスポートをはじめとした公的書類の「名前」欄には、First nameよりもGiven name(ギブンネーム)が使われる場合が多いです。
英語圏はキリスト教徒の多い国も多数あります。そのため、名前はChristian name(クリスチャンネーム)という英単語でも表わされます。
ただし、キリスト教徒ではない人が使う場合はFirst nameやGiven nameで問題ありません。
ここからは、Last nameの意味などについて解説します。
Last name(ラストネーム)とは、日本語で「名字」を指します。
鈴木一郎さんなら、「鈴木」がLast nameです。
名前が最初に来るFirst nameであるのに対して、英語では名字が氏名の中でもっとも後ろに来るため、Last nameであると覚えておきましょう。
First nameと同じく、書類などのLast name欄には最初の文字を大文字で記載します。
さらに、First nameとLast nameを続けて記載する場合には間に半角スペースを入れて”Ichiro Suzuki “のように記載しましょう。
Last name以外に名字を表わす英単語には、以下のものがあります。
SurnameFamily name(ファミリーネーム)とは、英単語の通り家系・家族で継承する名前=名字という意味があります。
Surname(サーネーム)とは、もともとイギリスやフランスで位の高い人のみに与えられていた名前です。
12世紀ごろ、封建制度が確立すると名前で親子関係を明示する必要が出たため、Surnameが使われるようになりました。その名残から、現在ではSurname=名字として使われています。
なお、英語で氏名を表記するときにはFirst name→Family nameの順序となり、鈴木一郎さんなら“Ichiro Suzuki”と日本語と名字と名前の表記が逆になります。
ただし、“,(カンマ)”を使用することで、英語でも日本語と同じ順序での表記が可能です。
“,”を名字と名前の間に挟むことで「名字と氏名を逆に表記しています」という意味となるため、”Suzuki, Ichiro”と表記できます。
一般的に、改名をしない限りはひとつの名前を一生使うことになります。
一方、名字は結婚などで変更される場合があります。
以前使っていた名字=旧姓を表わす英単語が、Maiden name(メイデンネーム)です。ただし、maidenにはその意味から、主に女性の旧姓として使用されています。
結婚すると女性が姓を変えることが一般的な風習であることが、Maiden name=旧姓の背景にあります。近年では、結婚しても女性が姓を変えないケースも多くなりました。
また、養子に入るなどの理由で男姓の名字が変わることもあります。
よって、男女差のない旧姓の表記として、Maiden nameではなくFormer last(family)nameがもちいられることも多くなりました。
海外ではMiddle name(ミドルネーム)という名前もあります。
ここからはMiddle nameの意味などについて解説します。
Middle nameとは、First nameとLast nameの間にある名前です。
たとえば、アメリカ合衆国第46代目大統領の「ジョー・バイデン」氏の本名は“Joseph Robinette Biden Jr.”で、”Robinette”がMiddle nameにあたります。
また、Middle nameは長さや数に制限がなく、ふたつ以上のMiddle nameを持つ人もいます。
世界的に著名な画家である「ピカソ」のフルネームは「パブロ・ディエーゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ホアン・ネポムセーノ・マリーア・デ・ロス・レメディオス・クリスピーン・クリスピアーノ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダード・ルイス・イ・ピカソ」で、First nameが「パブロ」、Last nameが「ルイス・イ・ピカソ」であり、その間の名前は全てMiddle nameです。
ミドルネームを付ける理由は、以下のようにさまざまあります。
国によってはFirst nameとLast nameのバリエーションが少ない場合があり、同姓同名が増えてしまうことがあります。
そのため、Middle nameを入れることで他人と違う名前にするという意図があります。
また、国によっては親が子どもに全く同じ名前をつける場合もあります。そのときも、親子で同姓同名になるのを防ぐためにMiddle nameを付けます。
Second name(セカンドネーム)とは、氏名のなかで2番目にくる名前のことです。
たとえば、メジャーリーガーの「ダルビッシュ有」のフルネームは「ダルビッシュ・セファット・ファリード・有」で「セファット」がSecond nameで、「セファット」と「ファリード」のふたつをまとめたものがMiddle nameです。
俳優の「ブラッド・ピット」のFull nameは“William Bradley Pitt”で、Middle nameのBradleyがSecond nameにあたります。
語学留学をしていた、もしくは海外旅行をよくする人の中には、English name(イングリッシュネーム)というものを聞いたことがある、もしくは持っているという人も少なくないでしょう。
ここからは、English nameとはどういうものなのか、また、付ける意味や付け方について解説します。
English nameとは、海外でのみ使用する自分の英語名です。
日本人の名前は英語圏の人にとって発音しづらい、聞き取りにくい音が含まれている場合があります。
自分の名前を名乗っても、相手が上手に発音できない、名前を覚えてもらえない…ということがあります。
そんなときもEnglish nameを伝えておくことで、円滑なコミュニケーションをとることができます。
なお台湾や香港では、English nameをパスポートや名刺、クレジットカードなど公で使用する書類に表記することが認められています。
たとえば、台湾のデジタル担当大臣として著名な「オードリー・タン」氏の本名は唐 鳳(タン・ファン)です。
English nameとしてAudrey Tang(オードリー・タン)を名乗っています。
台湾や香港がEnglish nameを公に使用する背景には、国際的な貿易都市であること、かつてイギリスの植民地であったことなどがあります。
English nameの付け方に決まりはありません。好きな名前を名乗れます。
主に以下のような方法でEnglish nameを付ける場合が多いです。
たとえば日本人でマリさんならMary、トモキさんならThomasなどです。
本名の一部を使うパターンはヒロトさんならHiro、タカシさんならTakaなどです。
授業をすべて英語で行うオールイングリッシュを取り入れている学校などでは、English nameを付けて授業を進めることがあります。
その際、先生に付けてもらったEnglish nameをそのまま使うパターンもあります。
また、自分の好きなブランドや有名人からEnglish nameを付けてももちろん問題ありません。
名前にまつわる英単語やEnglish nameの付け方などについて解説しました。
First nameとLast nameの意味をしっかり把握しておけば、”What’s your first name?”と名前を聞かれたときや書類に書くときにもスムーズに対応できます。
今回触れた内容を活かして、自分の名前を英語でスムーズに伝えられるようにしてくださいね。
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