「英語は読めるけど話せない」「英語は受験で暗記したけど使えない」など、中高で英語を学んだ経験はあっても実際に英語を使えない日本人の方は多いです。
英語を習得するには、4技能をバランスよく伸ばすことが重要です。
また英語の4技能を問うために、大学入試改革の一環で「CEFR」が取り入れられる可能性があります。
ここでは、英語の4技能の重要性や身に付けるためのポイント、さらにCEFRとは何かについて解説します。
大学受験や将来を踏まえて、英語の能力を身に付けたい人はぜひ参考にしてください。
1.英語4技能とは
・英語4技能=読む・書く・聞く・話す
・英語4技能が求められる理由
2.英語4技能の指標と寝る「CEFR」とは
・CEFRのレベル分けについて
・大学入試とCEFR
3.英語4技能を測る語学検定試験
・ケンブリッジ英語検定
・実用英語技能検定
・TOEIC®
・TOEFL iBT®
・TIELTS
・GTEC
・TEAP
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英語の4技能の概要と、4技能が求められるようになった理由を解説します。
英語4技能とは、読む(リーディング)、書く(ライティング)、聞く(リスニング)、話す(スピーキング)の4つの力です。各技能について紹介します。
●読む(リーディング)
英語の文章をスピーディーかつ正確に理解するための能力です。
読む力を身に付けるには、英語を読んでから日本語に訳して、英語に戻す…という過程を踏まず、英語を英語として読んだまま理解できる「英語回路(英語脳)」を習得しなければいけません。
●書く(ライティング)
英語の文章を正しく、スムーズに書く能力です。
文法や単語の能力、英文作成やパラグラフ構造の理解などの力を身に付けることが求められています。
●聞く(リスニング)
英語を聞き取って正しく意味を理解できる能力です。
耳に入ってくる音が英語であると理解できる力、聞き取った英語を母国語(日本語)とつなげて意味を理解できる力のふたつから成り立ちます。
●話す(スピーキング)
話す能力は、英語を使って双方でコミュニケーションを取る領域、自分の意見を相手に伝えられる領域のふたつがあります。
話す能力がふたつに細分化されているため、英語の能力は「4技能5領域」が必要であると言われています。
これまで、日本の英語教育は「読む」「書く」の2技能を重視したものでした。
そのため「話す」「聞く」の技能が十分に伸ばせず、英語を勉強したのに英語を話せない、使えないという日本人が多くなっています。
また、「読む」「書く」の2技能に特化した勉強方法だったため、英語を受験科目として丸暗記してしまい、英語に対する苦手意識を持つ原因にもなりました。
グローバル化が進み、日本でも英語という言語をコミュニケーションの手段として使えるようになることが求められています。
英語をただの受験科目として勉強するのではなく、言語として学び、実用できるようにするために4技能をバランスよく伸ばすことが重要なのです。
英語4技能の力がどのくらいあるのかを図るために使われるのが「CEFR(セファール)」です。
CEFRとは、“Common Eurpean Framework of Reference for Languages”の略で、日本語では「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠」と呼ばれています。
CEFRを設定することで、言語や国を超えて英語の能力を世界同一の基準で測れるようになります。
CEFRでは、英語の習得レベルを「A:基礎段階」「B:自立段階」「C:熟達段階」の3つ、さらに各レベルで2段階、計6レベルに分けています。CEFRのレベル分けは以下の通りです。
CEFR | 習得レベル | 言語運用能力 |
C2 | 母語話者と遜色のない熟練者 | 聞いたり、読んだりしたほぼ全てのものを容易に理解することができる。
いろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報をまとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構成できる。 自然に、流暢かつ正確に自己表現ができ、非常に複雑な状況でも細かい意味の違い、区別を表現できる。 |
C1 | 優れた言語運用能力を有する者・上級者 | いろいろな種類かつ高度な内容のかなり長いテクストを理解することができ、含意を把握できる。
言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。 社会的、学問的、業務上の目的に応じた、柔軟な、しかも効果的な言葉遣いができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の、詳細なテクストを作ることができる。 その際テクストを構成する文句や接続表現の用法をマスターしていることがうかがえる。 |
B2 | 実務に対応できる者・準上級者 | 自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的かつ具体的な話題の複雑なテクストの主要な内容を理解できる。
お互いに緊張しないで母語話者とやり取りができるくらい流暢かつ自然である。 かなり広汎な範囲の話題について、明確で詳細なテクストを作ることができ、さまざまな選択肢について長所や短所を示しながら自己の視点を説明できる。 |
B1 | 習得しつつある者・中級者 | 仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば主要点を理解できる。
その言葉が話されている地域を旅行しているときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。 身近で個人的にも関心のある話題について、単純な方法で結びつけられた、脈絡のあるテクストを作ることができる。 経験、出来事、夢、希望、野心を説明し、意見や計画の理由、説明を短く述べることができる。 |
A2 | 学習を継続中の者・初級者 | ごく基本的な個人的情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接関係がある領域に関する、よく使われる文や表現を理解できる。
簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応ずることができる。 自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる。 |
A1 | 学習を始めたばかりの者・初学者 | 具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と言い回しは理解し、用いることもできる。
自分や他人を紹介することができ、どこに住んでいるか、誰と知り合いか、持ち物など個人的情報について、質問したり、答えたりできる。 もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助け舟を出してくれるなら簡単なやり取りをすることができる。 |
高等学校の学習指導要領では、英語を言語として使用し意思疎通を図るために、英語の4技能を総合的に学習することが定められていますが、従来の大学入試センター試験では英語の4技能をバランスよく測定できていませんでした。
そのため、大学入試改革として大学入試センター試験を共通テストに変更しましたが、共通テストでも英語の4技能すべてを測るのは難しくなっています。
大学入試においては、英語の4技能を測る手段として共通テストのほかに英語の民間資格を利用する、という案が出ました。
大学入試に使用される英語の民間資格の級やスコアがどの程度の英語能力と対応するかを記した対照表に、CEFRが基準として使用されています。
民間の英語資格を大学入試に利用するのは、地域や経済的な格差問題から難しく、見送られました。
しかし、今後も大学入試における英語能力の指標としてCEFRが使用され続ける可能性が高いです。
英語の4技能を測るおもな語学検定試験は、以下の7つがあります。
それぞれの試験の特徴について解説します。
実生活をふまえた問題が多く出題される検定試験です。写真やイラストの使用が多くなっています。スピーキングテストでは、受験者2名がペアになり対面式で行われます。
CEFRのすべての習得レベルに対応した検定試験です。
「英検」の名前で知られる、認知度の高い検定試験です。学習指導要領との整合性が高く、中高生も受験しやすくなっています。
レベルに合った級を選べ、CEFRのA1~C1に対応しています。
TOEICは英語の実践的なコミュニケーション能力を測定するためのテストです。
ビジネスシーンをふまえた内容が出題され、マークシート形式で解答します。読む、書く技能を測定する「TOEIC L&R」が一般的なTOEICとして知られていますが、話す、書く技能を測定する「TOEIC S&W」を同時に受験し4技能を測定することも可能です。
CEFRのA1~C1に対応しています。
英語を母語としない人の英語能力を測定するためのテストです。大学入学に必要な英語力を測るためのテストとして用いられているため、日常生活や学校生活での内容の問題が多くなっています。
CEFRのB1~C1に対応した難易度の高いテストです。
TOEFLと同じく、英語圏の大学入学に必要な英語力を測るためのテストです。ただし、アメリカの一部など入学先の大学によってはIELTSを入学審査に導入していない場合もあります。
解答方法は筆記式で、スピーキングテストは面接官と対面式で行います。CEFRのB1~C1に対応し、こちらも難易度が高くなっています。
英語4技能をスコア化し、絶対評価で自分の英語能力を測れるテストです。大学入試にも活用できる英語検定のため、中高生の受験者が多くなっています。各技能の時間配分も考えてテストを進めなければいけません。
CEFRはA1~C1に対応しています。
高校3年生を対象にした、大学入試を想定して作られたテストです。
大学教育レベルに値する英語力を測定するためのテストで、CEFRのA2~C1に対応しています。
英語4技能は実践的な英語の能力を身に付けることに加え、大学入試にも必要になります。
ここからは、英語4技能を身に付けるためのポイントを解説します。
まずは文法力と語彙力を固める私たちはすでに母語として日本語を習得しているため、英語は第二言語として習得することになります。第二言語として英語を習得するには、まずは文法力と語彙力を固めるのが重要です。
第二言語を習得するためには、まず「聞く」「読む」ことで英語を自分のなかに情報としてたくさん取り入れる「インプット」のステップが必要になります。
インプットした英語を「話す」「書く」ことでアウトプットをすることが第二言語である英語の習得に有効なプロセスです。英語を習得するためには、耳から入ってくる英語の音声(発音)や英語の文章の意味や構成を正しく理解できなければいけません。
そのために、まずは文法力と語彙力を固めることが、英語4技能を身に付けるうえでの最初のポイントになります。
英語は第二言語として習得するため、母語である日本語とは4技能の習得する順番が異なります。
母語(日本語)の習得ステップ:聞く→話す→読む→書く
第二言語(英語)の習得ステップ:聞く→読む→話す→書く「聞く」「読む」
で英語をインプット、「話す」「書く」でインプットした英語をアウトプットする順番で学ぶのが、英語4技能を効果的に身に付けるコツになります。
各技能を学ぶ順序をふまえた、効果的な勉強方法を以下にまとめました。
学ぶ順序 |
ポイント |
効果的な勉強方法 |
①聞く |
・聞き取れない音を把握するためにレベルにあった教材を選び、聞き取る力を伸ばしていく |
・スラッシュリーディング
・オーバーラッピング ・リピーティング ・シャドーイング |
②読む |
・英文に慣れる ・英語を英語のまま理解する力をつける |
・多読
・スラッシュリーディング ・オーバーラッピング |
③話す |
・正しい発音を身に付ける
・すばやく英文を作って表現できるようにする |
・正しく口や舌を動かす
・日本語表現への落とし込み |
④書く |
・日本語とのルールの違いを意識する
・口語表現とのルールの違いを身に付ける |
・パラグラフライティング
・文章校正法のインプット |
グローバル化を踏まえて、今後の英語教育は4技能をバランスよく伸ばすことが求められています。
英語においては、大学受験でも4技能の対策が求められるようになります。
中学や高校の英語教育で4技能を身に付けることで、将来的に学んだ英語を実践で使用できるようにもなるでしょう。プリンス英米学院では、英語4技能をバランスよく伸ばし生きた英語が身に付くレッスンを提供しています。
経験豊富なネイティブ講師と日本人スタッフがフォローをするので、初心者の方でも安心して通っていただけます。中高生のクラスでは、4技能をバランスよく伸ばせる教材「Stretch」を使用。
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※2019年度 第2回~2020年度 第2回の合格者総数(興学社学園合計)1次試験のみの合格者も含まれます。
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