英語教育改革
先日行われた共通テストではセンター試験と比べ、リスニングの重要度が高まり、リスニングの配点は250点中50点から200点中100点と大幅にアップしました。
今回は配点が増えただけでなく、共通テストリスニング問題の質がどのように変化したのかご説明します。
試験時間は変わらず問題数が増加
まず試験時間はセンター試験と同じ30分です。ただし大問数は4問から6問へと大幅増量。マーク数も25問から37問に増加し、ページ数も15ページから27ページへと12ページ分増えています。
このように問題数が増えたことも特徴ですが、それだけではありません。スクリプトの語数は1,141単語から1,543単語と35%も増量され、イラスト・グラフ・表の数が9から34個となんと3.78倍にまで増えています。
3分の2は1回読みの問題
さらにセンター試験では全問題が2回読み上げられていたものが、共通テストでは1回しか読み上げられない問題も出題されるようになりました。
6つの大問のうち、大問3から大問6は1回のみ読み上げの問題でした。
これらの問題では、問題文や図表を読む時間が与えられたあとに音声が1回しか流れないため、聞き取りながら問題を解く力が問われます。後半のこれらの問題で苦戦した受験生が多かったと思われます。
読み上げスピードは?
センター試験の読み上げスピードは平均127.9語/分でしたが、共通テストでは132.5語/分とスピードが上がりました。さらに出題は最大198語から最低106語の間でセンター試験よりハイスピードな読み上げもありました。(センター試験の最大スピードは毎分149語)
参考までに英検2級では約120語/分、英検準1級では約140語/分です。またCNNニュースが約180語/分ですから、準1級はもちろん海外のニュースを理解できるレベルの受験生だけが英文を正確に理解できるという高難度の問題です。
気になるリスニングの平均点は?
今回のリスニングの平均点は、約57点で昨年のセンター試験でのリスニングの平均(センター試験のリスニング50点を100点に換算した比較)とほとんど差はありませんでしたが、高得点をとった人数は減少しました。例えば80点以上取った生徒はセンター試験では約13.5%だったのに対し、共通テストでは8.0%と減少しています。平均点がほぼ変わらないから難易度は変わらないという見方をするのは危険です。
まとめ
共通テストのリスリング試験は以前より高いリスニング力と集中力を要するものになったと言えます。一方、文章の難易度はけして高くはないので、日頃から英会話のクラスでリスニング力を鍛え、英語を英語のまま理解することができる受験者にとっては比較的易しい問題だったかもしれません。
リスニング力を鍛えるには日頃からの練習が必要になります。英会話レッスンを中心に音声練習に力を入れていきましょう。
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